科学記事3 - ナノパーティクルによるスマートガラスの機能向上
ここでのスマートガラスとは、電圧をon/offすることで、
ガラスの透明度を切り替えることができるガラスのことです。
ガラスを透明にしたり、くもりガラスにしたりすることを、
スイッチひとつでできるのです。
最近では、飛行機のガラスなどにつかわれています。
このスマートガラスの細かいしくみについては、
今回は省略しますが、また後ほど書きたいと思います。
このスマートガラスのスイッチをonにしたとします。
onにするとくもるのですが、スイッチを押してから完全にくもるまで、
時間がかかります。
これはわたしも飛行機に乗ったときに体験しました。
この従来7-12分程度であった応答時間を、
スマートガラスで使用している物質の酸化タングステンの形状を
ナノパーティクル状に小さくすることにより1/4にできたのです。
また従来はon/offを何回か繰り返すと、性能がおちてしまっていましたが、
このナノパーティクル化により寿命も長くなったようです。
今回の研究の面白いところは、この研究の発端が、
学生に対するグラントライティング(申請書の書き方)の授業であった
という点にあると思います。
日本の大学では、グラントライティングの授業というのは
ないのではないでしょうか。
少なくとも私は受けたことがありません。
しかし、研究者になるとグラントライティングは必須なので、
それを学ぶ授業があるのがいいなと思いました。
参考文献
原著論文(オープンアクセス)
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